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リスクアセスメント表DL|エクセル無料テンプレと業種別記入例

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リスクアセスメント表DL|エクセル無料テンプレと業種別記入例

「リスクアセスメント、やらなきゃいけないのは分かっている。でも、どの欄に何を書けばいいのか分からない」

そんな声を、建設・製造の現場で何度も聞いてきた。労働安全衛生法の改正で化学物質を扱う事業場ではリスクアセスメントが義務化され、それ以外の業種でも事実上「やっていない」では済まなくなっている。それなのに、現場には統一フォーマットがない。各社・各現場でバラバラの様式を使い、書ける人が書いて、書けない欄は空白のまま。

問題はやる気でも能力でもない。使っているリスクアセスメント表の設計と、書き方のコツが共有されていないことだ。

この記事では、厚生労働省「危険性又は有害性等の調査等に関する指針」(平成18年)に準拠した5ステップ、リスク見積もりの2方式(数値化方式・マトリクス方式)の使い分け、業種別記入例3パターンを実務目線で整理した。記事末で「安全ポスト+」公式のリスクアセスメント表テンプレート(エクセル版)も無料で配布している(記事内からダウンロードできる)。

📥 リスクアセスメント表(数値化方式・マトリクス方式・凡例の3シート) を無料ダウンロード(登録不要)Excel版(.xlsx) — 項目の追加・削除など自由に編集できます ・PDF版(.pdf) — 印刷してそのまま使えます メールアドレスの登録は不要です。社内での利用・改変も自由にどうぞ。


リスクアセスメントと厚労省指針のおさらい

法的位置付け

リスクアセスメントは、労働安全衛生法 第28条の2を根拠とする「危険性又は有害性等の調査」のこと。具体的な進め方は**厚生労働省「危険性又は有害性等の調査等に関する指針」(平成18年3月10日 公示第1号)**で定められている。

ポイントは以下の2点。

  • 製造業・建設業など一定の業種は努力義務(指針への対応が事実上必要)
  • 化学物質を取り扱う事業場は義務(2016年6月施行、対象物質を製造・取扱う際は実施必須)

リスクアセスメントの基本については リスクアセスメントとは|5ステップで進める実践ガイド で概論を解説しているので、合わせて読んでほしい。本稿は**「表をどう作るか・どう書くか」**にフォーカスする。

厚労省指針の5ステップ

指針が定める手順は5ステップ。リスクアセスメント表は、この5ステップを1枚(または連続シート)に収めるための設計図だ。

ステップ内容表の対応欄
1. 特定危険性・有害性の特定作業欄/危険源欄
2. 見積もりリスクの大きさを数値化重大性/可能性/頻度/リスク値欄
3. 低減対策の優先順位を決定既存対策/追加対策欄
4. 記録実施内容を文書化担当者/期限/実施記録欄
5. 見直し残留リスクを再評価残留リスク/次回見直し日欄

この5ステップが1行に並んでいるのが、良いリスクアセスメント表の最低条件。多くの市販フォーマットは「特定」と「見積もり」しか書けず、ステップ3〜5が別紙になっている。これだとPDCAが回らない。


リスクアセスメント表の基本構成

良いリスクアセスメント表には、必ず以下の10要素が入っている。逆にこれが揃っていないシートは、書いても監査で指摘される。

1. ヘッダー情報

  • 事業場名/部署名
  • 対象作業名(できるだけ具体的に:「製品Aプレス加工 — 金型交換工程」など)
  • 実施日/次回見直し予定日
  • 実施者(複数名)/承認者
  • 改訂番号(Rev.)

「対象作業名」を曖昧にすると(例:「組立作業」だけ)、後で何を評価したか分からなくなる。工程単位、機械単位で割って書くのが鉄則。

2. 作業内容欄

その作業の手順を3〜5ステップで簡潔に記述。作業手順書からの転記で十分。

3. 危険源欄(ハザード)

何が危険か」を物理的・化学的・人的要因で列挙する。よくある記入ミスは「危険な状態」を書いてしまうこと。

◯ 良い記述(危険源)× 悪い記述(状態)
プレス機の上型プレス機が危ない
高さ3mの足場開口部高所作業
有機溶剤(トルエン)化学物質
100kgの鋼材重量物

4. 想定される災害欄

「危険源 × 作業」で何が起こりうるかを「〜により〜になる」形式で書く。

例:「プレス機の上型」×「金型交換」=「型のはさみ込みにより、手指の切断・圧挫傷になる

5. リスク見積もり欄(3項目 or 2項目)

ここがリスクアセスメント表の核心。数値化方式マトリクス方式の2種類があり、業種・規模で使い分ける(詳細は次節)。

6. 既存対策欄

現時点で既に実施している対策を記述。「ない」と書く欄も必要(記入漏れと区別するため)。

7. 残留リスク欄

既存対策を加味した上で、まだ残っているリスクの大きさ。ステップ5の核心

8. 追加対策欄

残留リスクを許容レベル(後述)以下に下げるための追加で実施すべき対策。優先順位(本質安全→工学的→管理的→保護具)を意識する。

9. 担当・期限・予算欄

  • 担当者(個人名で)
  • 実施期限(年月日で)
  • 概算費用(円)

ここを空白にすると、対策が「気付き」のままで実装されない。人・期限・金を必ず埋める。

10. 実施記録/効果確認欄

対策実施日、実施内容、実施後のリスク再評価値を記録。次回見直し時の起点になる。


リスク見積もりの2方式:数値化方式 vs マトリクス方式

厚労省指針はリスク見積もり手法を1つに固定していない。事業場の規模や業種特性に応じて、以下の2方式から選ぶ(または併用する)。

方式A:数値化方式(積算方式)

3つの要素を点数化し、掛け算でリスク値を算出する。

リスク値 = 重大性(S) × 可能性(L) × 頻度(F)

重大性 S点数内容
致命的10死亡・後遺障害
重大6休業1か月以上
中程度3休業1か月未満
軽微1不休または応急処置
可能性 L点数内容
ほぼ確実6安全対策がない/無効化されている
可能性あり4安全対策が不十分
可能性低い2安全対策はあるが油断すると発生
ほぼない1十分な安全対策あり
頻度 F点数内容
頻繁4毎日/1日複数回
時々2週1〜月数回
まれ1年数回以下

リスクレベル判定

リスク値レベル対応
60〜240IV(重大)直ちに作業中止、対策完了まで再開不可
20〜59III(高)速やかに対策(1か月以内)
6〜19II(中)計画的に対策(3か月以内)
1〜5I(軽微)必要に応じて対応

向いている現場:製造業、化学プラント、定型作業中心の事業場。数字で議論できるので経営層への報告に強い

方式B:マトリクス方式(4段階/A・B・C・D)

重大性と可能性の2軸マトリクスで、4段階(A=高〜D=低)に分類する。

可能性:高い可能性:中可能性:低い
重大性:致命的AAB
重大性:重大ABC
重大性:中程度BCC
重大性:軽微CCD

リスクレベル判定

ランク対応
A直ちに作業中止、対策完了まで再開不可
B速やかに対策(1か月以内)
C計画的に対策(3〜6か月以内)
D残留リスクとして許容、定期見直し

向いている現場:建設業、非定型作業の多い現場、初めてリスクアセスメントを導入する事業場。数字が苦手な作業者でも判定しやすいのが利点。

どちらを選ぶか — 現場の声から

観点数値化方式マトリクス方式
学習コスト中(点数表の理解必要)低(直感的)
精度高(リスク値で差別化可能)中(4段階のみ)
経営層への説明強い(数値で語れる)弱い(感覚的に見える)
多人数での合議評価がばらつきやすい合意形成しやすい
化学物質RA推奨(CREATE-SIMPLEと親和)不向き

実務的には、全社共通フォーマットは数値化方式で統一、現場の朝礼レベルではマトリクス方式という二段構えが回りやすい。安全ポスト+のテンプレでは両方を切り替え可能にしている。

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配布テンプレの仕様

配布中のリスクアセスメント表テンプレは、3シート構成である。厚労省「危険性又は有害性等の調査等に関する指針」の5ステップに対応させてある。

シート1:数値化方式(A4横1枚)

  • 欄構成:作業/危険源/想定される災害/S・L・F/リスク値/レベル/既存の対策/残留リスク/追加対策/担当/期限/実施確認
  • S・L・F はプルダウンから点数を選ぶだけ(誤入力を防ぐ入力規則付き)
  • リスク値(= S × L × F)とレベル(IV〜I)は数式で自動計算される
  • 16行分の記入欄。行の追加も自由

シート2:マトリクス方式(A4横1枚)

  • 重大性・可能性・ランク(A〜D)をプルダウンで選択
  • 数字を使わないため、初めてリスクアセスメントを導入する現場でも合意形成しやすい

シート3:凡例(A4縦1枚)

  • 重大性S・可能性L・頻度Fの点数表(区分・点数・内容)
  • リスクレベル判定表(リスク値 → レベル → 対応期限)
  • マトリクス(重大性 × 可能性 → A〜D)とランク別の対応
  • 厚労省指針の5ステップが「表のどこに書くか」の対応表

自社で拡張する場合のアイデア

配布テンプレは汎用構成にしてある。運用が定着したら、次のような作り込みが効く。

  • 業種別プリセット:建設(高所・重機・玉掛け・足場)、製造(プレス・回転体・有機溶剤・粉じん)、物流(フォークリフト・荷役)など、自社の定番危険源を初期入力しておく
  • 月次集計シートを追加:リスクレベル別の件数、対策完了率、期限超過の一覧を COUNTIF で集計する
  • 化学物質RAの拡張:SDSのGHS区分入力欄を足し、CREATE-SIMPLE の結果を転記できるようにする
  • 対策の優先順位を4列に分ける:本質安全 → 工学的 → 管理的 → 保護具の順で記入欄を用意する

こうした集計を紙とエクセルで続けると、安全衛生委員会の資料づくりに毎月時間を取られる。そこはデジタル化の出番である。

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記入例3パターン

実際にどう書けばいいのか。代表的な3シーンで記入例を示す。本稿では数値化方式で統一する(マトリクス方式のシートもテンプレに同梱している)。

パターン1:建設業/高所作業(外壁改修・足場上塗装)

対象作業:3階建てビル外壁の塗装作業/単管足場使用/作業者3名

#危険源想定災害SLFリスク値レベル
1足場開口部(高さ8m)開口部からの墜落により死亡1044160IV
2安全帯フック掛け替え時の無確保フック未接続中の墜落により死亡104280IV
3塗料缶の足場板上蹴落としで下方通行人に当たり負傷62448III
4朝の結露・濡れ足場滑り墜落により骨折64248III

既存対策(No.1 開口部):手すり高さ90cm/中桟あり/巾木10cm — ただし開口部の一部に物資搬入用の取り外し可能区間あり

残留リスク:搬入時に手すりを外した瞬間が無防護 → リスクIII(速やかに対策)

追加対策(優先順位順)

  1. 本質安全:搬入動線を屋内側に変更し、開口部での手すり取り外しをそもそもなくす(担当:工事主任/期限:2026-06-15/予算:建材リース変更で月+8万円
  2. 工学的:搬入時専用の二重落下防止ネット設置(担当:安全管理者/期限:2026-05-25/予算:12万円
  3. 管理的:搬入は2名作業、手すり開放中は片方が監視(担当:職長/期限:即日
  4. 保護具:2丁掛けフルハーネスの全員義務化(既実施)

実施後リスク再評価:S=10、L=2、F=2 → 40(レベルIII→残留対策で許容範囲だが3か月以内に本質安全完了で月次見直し)

ポイント:レベルIVが出た瞬間に作業中止・再開条件の議論になる。リスク値の大きさが、止める/止めないの議論を客観化する


パターン2:製造業/プレス加工(金型交換)

対象作業:800トン機械プレスでの製品Aの金型交換/月8回/作業者2名(オペレーター+補助)

#危険源想定災害SLFリスク値レベル
1プレス機の上型(金型重量1.2t)金型落下による下肢の挟まれ・骨折102240III
2プレス機のスライド(起動)起動時のはさみ込みにより手指切断102240III
3金型の油・切粉付着滑り転倒により打撲34448III
4クレーンによる金型搬送玉掛けワイヤー切断で金型落下101220III

既存対策(No.2 スライド起動):両手押しボタン/光線式安全装置/メインスイッチ施錠(LOTO)

残留リスク:金型調整時に光線式安全装置を一時無効化する瞬間がある → リスクIII

追加対策

  1. 本質安全:金型クイックチェンジャー導入で交換時の人手介入を最小化(担当:生技課長/期限:2026-09-30/予算:450万円・設備投資申請中
  2. 工学的:光線式の代わりに安全マット+エリアセンサ二重化で常時有効化(担当:保全係長/期限:2026-07-31/予算:80万円
  3. 管理的:金型交換手順書のLOTO手順を作業者2名による相互確認に改訂(担当:班長/期限:2026-05-31
  4. 保護具:安全靴・革手袋(既実施)

実施後リスク再評価:S=10、L=1、F=2 → 20(レベルIII境界、追加対策完了後 II に低減見込み)

ポイント:プレスは労働安全衛生規則 第131条で構造規格が定められた特殊機械。リスクアセスメント表の備考欄に準拠条文と最終点検日を必ず記載する欄を設けたい。


パターン3:化学物質取扱/有機溶剤洗浄

対象作業:イソプロピルアルコール(IPA)を使った機械部品の脱脂洗浄/1日4時間/作業者1名

化学物質のリスクアセスメントは2016年6月から義務化(労安法 第57条の3)。ここでは厚労省CREATE-SIMPLEの考え方を取り入れた評価例を示す。

#危険源想定災害/影響SLFリスク値レベル
1IPA蒸気(経気道吸入)中枢神経系への急性影響、慢性肝障害64496IV
2IPA液滴(皮膚接触)皮膚の脱脂による皮膚炎34448III
3IPA(静電気着火)火災・爆発で全身熱傷102480IV
4SDS未掲示緊急時の応急処置遅延62448III

GHS区分の参照(テンプレでは別シートに記入)

  • 引火性液体:区分2(引火点13℃)
  • 急性毒性(吸入):区分4
  • 皮膚刺激性:区分2

既存対策(No.1 蒸気吸入):局所排気装置(プッシュプル型)、作業時間制限4時間/日

残留リスク:局排のフィルタ点検が3か月未実施で性能低下、作業濃度が管理濃度(400ppm)に近接 → リスクIV(直ちに対策)

追加対策

  1. 本質安全:水系洗浄剤への切り替え検討(担当:技術部長/期限:2026-12-31/予算:洗浄ライン改造200万円・PoC実施中
  2. 工学的:局排フィルタの3か月点検を月次化、IPA濃度の連続モニター(簡易検知管+デジタル検知器)を作業エリアに設置(担当:環境管理者/期限:2026-06-30/予算:35万円
  3. 管理的:作業時間を2時間×2セット(休憩30分)に変更、CREATE-SIMPLEで月次再評価(担当:職長/期限:即日
  4. 保護具:耐有機溶剤手袋(ニトリル)、防毒マスク(有機ガス用、吸収缶交換は週次記録)

実施後リスク再評価:S=6、L=2、F=4 → 48(レベルIV→III、本質安全完了で I まで低減見込み)

ポイント:化学物質RAはCREATE-SIMPLE等の標準ツールで並行評価して数値の妥当性をクロスチェックする。次節で詳説する。

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化学物質RAとの統合:CREATE-SIMPLE連携

2023年4月施行の労安法改正で、SDS交付対象物質(約2,900物質)すべてでリスクアセスメントが義務化された(自律的管理)。一般的なリスクアセスメント表だけでは、化学物質特有の評価が抜け落ちる。

CREATE-SIMPLEとは

厚労省・労働安全衛生総合研究所が無料公開する化学物質リスクアセスメント支援ツール(Excelベース)。SDSの情報(GHS区分、ばく露限界値)と作業条件(取扱量、換気状況、保護具)を入力すると、リスクレベルが自動算出される。

公式URL:厚労省「職場のあんぜんサイト」で配布

連携の3ステップ

  1. CREATE-SIMPLE側で評価:物質名・SDS情報・作業時間を入力 → リスクレベルI〜IVが出力
  2. 本テンプレ側に転記:パターン3のリスク値欄に CREATE-SIMPLE の判定を記入し、根拠欄に「CREATE-SIMPLE v3.0 / 2026-05-15評価」と明記
  3. 追加対策で対応:CREATE-SIMPLEが推奨する対策(換気強化、保護具見直し等)を本テンプレの追加対策欄に展開

安全ポスト+テンプレでの工夫

化学物質向けプリセットでは、以下の欄を追加している。

  • 物質名/CAS番号/SDS発行日
  • GHS区分(健康有害性/物理化学的危険性/環境)
  • ばく露限界値(管理濃度/許容濃度/TLV-TWA)
  • CREATE-SIMPLE評価結果転記欄
  • ばく露測定実施日/測定結果

この拡張欄があると、労働基準監督署の臨検対応でも即座に提示できる。

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運用のコツ:紙の表からPDCAへ

リスクアセスメント表を作っただけでは、半年で形骸化する。以下の5点を運用に組み込んでほしい。

1. 評価メンバーの多様化

評価を管理職だけで行わない。現場作業者、保全担当、安全衛生委員、できれば若手・女性・外国人作業者を入れる。視点が違うと、見落としていた危険源が出てくる。

2. 「見直しトリガー」を表に書き込む

定期見直し(年1回)だけでなく、以下を発火条件にする。

  • 作業手順の変更
  • 設備・原料の変更
  • ヒヤリハット・事故の発生
  • 法令改正
  • 新人配属

これを表のヘッダー直下に「次回見直しトリガー」として明記する。「次回:2027-05-16 または上記事象発生時」と書く。

3. 残留リスクを”見える化”

レベルIVや III が残留リスクとして残っている作業を、月次で一覧化して安全衛生委員会で報告する。レベルII以下は「許容している」と組織で意思決定するプロセスが必要。

4. 4M分析と連動

特定した危険源をMan/Machine/Material/Methodの4Mで分類しておくと、対策の偏りが見える。「うちはMachine対策が多いが、Manへの教育投資が少ない」といった構造課題が出てくる。

5. ヒヤリハット報告と双方向連動

ヒヤリハット報告で挙がった事象を、次回のリスクアセスメント見直しで必ず取り込む。逆に、リスクアセスメントで残留リスクと判定した項目は、ヒヤリハット報告のチェックリストに加える。現場と表が双方向に対話する状態を作る。


「安全ポスト+」のスマホ報告と連動するメリット

リスクアセスメント表をエクセルだけで運用していると、現場と表が乖離する問題が起こる。表は3か月前のまま、現場では新しいヒヤリハットが毎日起きている、という状態だ。

ここで「安全ポスト+」のスマホ報告と組み合わせると、表が”生きた文書”になる。

連動メリット1:日々のヒヤリハットがリスクアセスメントの入力源に

作業者がQRコードから匿名でスマホ投稿したヒヤリハットを、AIがMan/Machine/Material/Methodで自動分類。これを月次でリスクアセスメント表の「見直しトリガー」入力に流し込める。

連動メリット2:化学物質取扱の異常をリアルタイム検知

「IPAの匂いが強くなった」「換気扇から異音」といった作業者しか気づかない予兆が、AIで優先度判定されダッシュボードに即反映。CREATE-SIMPLEの再評価判断が迅速にできる。

連動メリット3:残留リスクの監視を匿名で

リスクアセスメントで「許容」と判定した残留リスクが**実は許容されていない(作業者が我慢している)**ケースは多い。匿名QR投稿だと、「実はあのリスクが怖い」「実は手順を省いている」という本音が出てくる。

連動メリット4:監査・臨検対応の証跡

過去2年分のヒヤリハット報告と対策履歴がクラウドに蓄積されるので、労基署の臨検時に**「リスクアセスメントを継続的に見直している証拠」**として即提示できる。

導入の流れ

  1. 現場入口にQRコードを掲示(無料配布あり)
  2. 作業者はスマホで読み取り → 1分で匿名投稿
  3. AIが自動で4M分析・優先度判定
  4. 管理者ダッシュボードでリアルタイム可視化
  5. 月次でリスクアセスメント表に反映

詳しくは 安全ポスト+ の機能紹介ページを参照してほしい。

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まとめ

リスクアセスメント表は、厚労省指針の5ステップを1枚に収める設計図だ。

  • 法的根拠:労安法第28条の2、厚労省指針(平成18年)。化学物質は2016年から義務化
  • 構成要素:ヘッダー、作業内容、危険源、想定災害、リスク見積もり、既存対策、残留リスク、追加対策、担当・期限・予算、実施記録の10要素
  • 見積もり方式:数値化方式(重大性×可能性×頻度の積、レベルI〜IV)/マトリクス方式(A〜Dの4段階)の使い分け
  • 記入例:建設高所・製造プレス・化学物質取扱の3パターンを参考に
  • 化学物質RA:CREATE-SIMPLEと併用し、根拠欄にバージョン・評価日を明記
  • 運用:見直しトリガーの明記、4M分析、ヒヤリハットとの双方向連動でPDCAを回す

リスクアセスメント表は”埋める紙”ではなく、“残留リスクを組織で意思決定するための文書”。エクセルで作るなら、計算ロジックと業種プリセットが入った専用テンプレートを使うのが圧倒的に早い。


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2026年5月16日公開